在宅起訴となるメリットは何ですか？

在宅起訴とは、逮捕、勾留といった身柄拘束をされることなく、裁判にかけられることが決まることをいいます。

在宅起訴になるメリットは、身柄拘束されたまま起訴されるデメリットの裏返しのようなものです。

まず、逮捕、勾留を経て起訴されると、起訴までに最大２３日間拘束されます。

警察署の留置場に身体拘束されるだけで、精神的、肉体的苦痛が甚大であることは言うまでもありませんが、学校や仕事等も休まざる得なくなるなど、日常生活に与える影響も甚大です。

在宅起訴の場合、身柄拘束されていないわけですから、身体拘束される苦痛が無いことはもちろん、学校や仕事にも行くことが可能です。

起訴前に実施される、警察署や検察庁での取調べの際には、自宅から赴くということになりますが、取調べの日時に関しては、被疑者と捜査機関、互いの都合を合わせて決めるということが、基本となります。

また、身柄拘束されたまま起訴されると、起訴後の身柄拘束は続きます。

起訴後、身柄拘束から解放されるには、保釈請求をすることになりますが、裁判所が保釈を認める保証は無いですし、裁判所が保釈を認めたとしても、裁判所が指定する保釈保証金を準備しなけれななりません。

在宅起訴であれば、当然のことですが、起訴後に身柄拘束から解放されるための手続きなど、必要ありません。

諸般の事情により、起訴されること自体は避けることができないとしても、在宅起訴となる方が良いのは間違いなく、身柄拘束されずに、在宅事件となるメリットは大きいです。

逮捕されることをできるだけ避けるために、犯罪を犯したことが間違いないのであれば、弁護士に警察署への同行を依頼し、警察署に自ら出頭するというのも一つの手です。

むろん、弁護士に依頼したから、確実に逮捕が防げるというわけではありませんが、弁護士に警察署への同行を依頼した場合の流れは以下のようなものとなります。

弁護士から警察署へ電話し、事情を話し、警察署へ出頭する旨伝え、出頭する日時を打合せします。

打合せの中で、被疑者は自ら出頭し、捜査にも協力するので、逮捕をしないで欲しい等と担当の警察官と交渉します。

弁護士に依頼し、弁護士が逮捕しないで欲しいと等担当の警察官と交渉することは、逮捕等の身柄拘束を防ぐことができる可能性が高まります。

といのも、弁護士がついていれば、被疑者が、被害者及び被害者の関係者へ接触するといった懸念が相当程度払拭されます

また、弁護士をつけて警察署に連絡してくるということは、取調べに応じずに逃亡したりする可能性は低いものと思われやすいでしょう。

逮捕されてしまっては遅いので、自己の犯行について既に警察が捜査中であること等を把握している場合等、早めに弁護士に相談・依頼されることをお勧めします。